2011年1月11日(火)
新年最初のTeam Kisvinにおける公式活動が本日開催されました。
昨年12月の『整枝剪定理論と科学的検証』の続編として『整枝剪定理論実践』と称し、剪定講習会を「若手醸造家・農家研究会」の主催で行いました。講師はTeam Kisvinメンバーの池川仁が務めました。会場は、シャトー酒折・自社農場と(株)i-vines 圃場です。
前回の『整枝剪定理論と科学的検証』では、剪定技術の理論とそのバックボーンについて解説しましたが、今回はこのセミナーを踏まえての実践を現場で実技を交えて説明するという形式で行われています。参加者は約50名で、寒さが染み入る時期で手がかじかみそうな中、多くの方々が筆を取って熱心にメモを書き、説明に聴き入ってました。
過去ワイナリー関係者を対象にした全ての仕立てを網羅した剪定の体系的な講習は殆ど行われてませんでしたが、栽培技術の本格的な底上げを図るために昨年から勉強会を始め、今回は昨年の一連のセミナーの流れを引き継ぐ形で剪定の実践を現場で学習することになりました。
剪定でどう仕立てるかとなると、ついつい「形」に目が行きがちになりますが、樹の状態・すなわち『樹相』を見て行くと一本一本毎に異なるのが通常で、その個性に応じた対応の仕方が重要になって来ます。従って、一律に「ギヨーは何芽残す。」や「コルドンの芽座(スパー)は2芽。」といった形式に囚われるのでは無く、植物の生理に則した生育のさせ方を数年先を見据えてグランドデザインする作業が剪定であり、整枝・新梢管理も含めて栽培管理するための方向性を決める大事な作業です。
講習では、垣根式での仕立てとX字型長梢での仕立てを中心に剪定の進め方とその習得ポイントを詳細に説明しました。前年3月の勉強会の報告にも記しましたが、全く違う仕立てではあっても、習得に必要な考え方は共通する事項が多くあり、そのベースになっているのが植物生理に基づくものです。また、充実した枝の見極めとその残し方(枝の選択や長さ等)は仕立ての形式に拠らず、果実品質を高めた上で一定の収量を確保すると云う剪定の目的を全うする上で重要です。そうした点を学ぶために実践での体感は大事で、このような講習は数少ない貴重な機会であります。
今回は若木の剪定も解説してますので、成長を見ながら継続的に観察することが可能になっています。こうした学習とすることで、剪定と管理の仕方の習得が年を追って容易になると考えております。若手の会では、引き続き来季も体系的な学習の場を提供し、栽培技術の向上を進めて参ります。
[参考:「X字型長梢剪定の習得ポイント」(出典:池川総合ブドウ園Blog)]
(次回は、病害虫の防除と農薬に関するセミナーを来月に行う予定です。)
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